絵手紙

実家に飾られている絵がある。
私が小学六年生の美術で描いた絵だ。
ハロウィンのランタンにするようなオレンジ色のかぼちゃとめざしの絵。

絵手紙風のタッチで描くということで、先生の見本を見よう見まねで挑戦したが、自分ではいい絵だと思わない。
しかし、持ち帰ると、母がいたくその絵を気に入って、和風の額縁に入れて飾ったのだ。

母は絵手紙を描きたいが、趣味に没頭する時間が全くないと言っていて、私が持ち帰った絵がまさに母が描きたいようなタッだったから気に入ったそうだ。
実家に帰ると、まだその絵が飾られている。

今は自分の時間がある母は、色んな趣味が見つかりすぎて、絵手紙はまだ始めていないそうだが、私が学校で使っていた水彩画セットを取っているのを知っている。

今は、旅行や運動などの体を動かす趣味に夢中だが、もう少ししてゆっくりした時間がさらに増えたら色んな人に絵手紙を出すのだという。

私の絵が飾ってあるのは恥ずかしいからそろそろ外して欲しいが、母が気に入ってくれているならこのままでいいかという気にもなっている。

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